講座レポート:新規繁殖和牛経営入門講座
2022/12/1
【第1回講座】
7月9日に新規繁殖和牛経営入門講座の第1回目の講座を開催しました。例年であれば、体験実習受入農家や関係機関の出席のもと開講式及び集合型での講座を行っていましたが、今年度も昨年度に引き続き、新型コロナウイルス対策として、受講生のみを参集し受講生の自己紹介、受講案内のみ実施する形で開講しました。
講師の茨城県農林水産部畜産課 飯盛 和也氏から、県内和牛の生産状況と需給動向・常陸牛の生産と販売について講義を受け、実習では、畜産センター肉用牛研究所改良研究室室長 石川恭子氏、飼養技術研究室室長 津田 和之氏から肉用牛研究所の概要説明を受けた後、県有雄牛・肉用牛研究所の施設見学、繁殖雌牛のブラッシングを行いました。
受講生からは、「和牛の需給動向、海外輸出のテーマが特に興味深かった」、「種雄牛を実際に見る機会が少ないので、貴重な経験だった」、「今回のように色々質問できる環境は良いと感じた」などの感想がありました。
【第3回講座】
9月3日に新規繁殖和牛経営入門講座の第3回講座をオンライン配信により開催しました。
畜産センター肉用牛研究所からは、飼養管理と栄養管理、和牛の血統・育種価について説明し、公益社団法人茨城県畜産協会からは、繁殖和牛の経営について講義いただきました。
受講生からは、「牛にとって粗飼料がどれだけ重要かがとても理解できた」、「血統、系統の違い、近親交配の配慮の仕方など知ることができてよい勉強になった」、「学ぶことが多く、充実した講義だった」などの感想がありました。
【第6回講座】
10月15日に新規繁殖和牛経営入門講座の第6回講座を開催しました。
前半は座学として和牛の登録制度、市場での牛の売買方法、家畜防疫、繁殖管理の基礎、ICTを活用した繁殖管理について講義いただき、後半は実習として、牛の見方・体型測定等の説明をしていただきました。
受講生からは、「登録をきちんとしないと和牛として出荷できないことを知れてよかった」、「登記書など必要書類の種類を知れてよかった」、「将来ICTを活用した省力的な農業をしていきたいと思っていたのでとても参考になった」などの感想がありました。
【第7回講座】
新規繁殖和牛経営入門講座の第7回講座及び閉講式を3月4日に開催しました。
講義では、講師の県央農林事務所 畜産振興課の職員が「排せつ物管理、堆肥化技術」と「牛のトレーサビリティ制度」について説明し、実習では畜産センター職員2名の指導のもと、出席者全員で4m×6mの電気牧柵を設置しました。
講座終了後には閉講式を開催し、規定出席回数を満たした4名の受講生が無事修了しました。
受講生からは、「排せつ物管理をきちんとし、県などから指導されないよう工夫して牛を飼いたいと思った」、「個体識別をすることになった理由や、耳標の大切さを知ることが出来てよかった」、「放牧場所の選定や碍子への巻きつけ方などを知りたかったので、とても勉強になった」、「電気牧柵の設置を実際に行って、詳しいポイントを知ることが出来てよかった」などの感想が聞かれました。
※ 第7回講座は、令和4年11月19日に開催予定でしたが、延期したため、閉講式にあわせて実施しました。
【第8回講座】
12月14日に新規繁殖和牛経営入門講座の第8回講座を開催しました。
午前の部は全農茨城県本部家畜市場で、上場する子牛の繋留場やセリ場を見学し、セリ名簿の見方、子牛の見方等について、午後の部はJA常陸大宮営農経済センターへ移動し、新規就農者支援制度について、県央農林事務所 畜産振興課の担当者が説明をしました。また、特別講演として茨城県畜産農業協同組合連合会 統括部長 菅田衆一氏から、畜産農業協同組合連合会が新規に繁殖事業を始めるまでの歩みや、農家目線での苦労や注意点等について講義いただきました。
受講生からは、「市場の流れだけでなく、個体差の違い等も現場で見ることができて、とても勉強になった」、「用途ごとの制度資金を知ることが出来て良かった」、「興味深い話であっという間の時間で、学生でいる間に研修に行ってみたいと思った」などの感想がありました。
開催日 | 令和4年7月9日(土)~令和5年3月4日(土) 全8回 |
---|---|
会場 | 県畜産センター肉用牛研究所 他 |
参加人数 | 9名 |